TOEIC900でも英語が話せない日本人へ。まだワンチャンあるよ

映画やドラマのモゴモゴ英語が聞き取れない謎を教えます。

英語と日本語の発音の違いは、現代仮名遣いとラテン語にあります。

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす

色は匂へど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず

いろは歌です。日本語は美しいですね。たったの47音で構成されます。 日本語の特徴はスペルのまま発音することです。 いえその逆ですね。発音のままスペルします。 ひらがなとは言ってみれば発音記号のようなものです。 実際、漢字のルビに使用します。 ところで皆さんお気づきでしょうか?ゐ(うぃ)、ゑ(うぉ)の2つの文字は公式なひらがななのです。 ユニコードにも\u3090、\u3091にちゃんとマッピングされています。 い、お、に集約されたため実生活で使われることはもうありません。 他にも捨ててしまったひらがながいくつかあるようです。 そして戦後の現代仮名遣いへの改定で発音とスペルを統一するルールを作ったようです。

どの言語も長い年月の中で発音とスペルが乖離していくようですが、 日本人は定期的に言語仕様をアップデートして秩序を保ってきたわけですね。 残念ながらこの法則が英語には適用できません。国家権力で統一しようとする試みがなかったのです。

英語の歴史的な背景は、5世紀ごろドイツ北部からイギリスに渡ってきた ゲルマン人(アングロサクソン人)が話していた言葉が今の英語のベースになったようです。 そのため、英語とドイツ語はよく似ています。 11世紀にイギリスはフランス北部のノルマン人によって支配されます。 フランス語(ラテン語がベース)は長い歴史がありますので、発音とスペルの乖離が大きいです。 14世紀になるとルネサンス(ギリシャ、ローマ文化を復活させる運動)が起きます。 そしてローマ帝国時代に話されていたラテン語が学者などインテリ層によって英語に取り入れられます。 その当時、一般庶民は読み書きができなかったこともあり、大多数の庶民が話す口語の英語と、 学者が書物で使う書き言葉の英語がますます乖離したようです。

現代の英語はラテン語から派生したものが多くあります。 IT業界ではetc、no.、am、pm、de、facto、vice versa、CV などがラテン語から派生したものです。 他には、wordは初期の英語、termはラテン語からの借用語です。 prefer A to Bのように比較級にthanではなくtoを使用するのもラテン語からのものです。

英語では発音しない文字があります。 lam(b)da, rece(p)t, de(b)t などもラテン語が影響しています。

若者がチャット、ブログなどで発音どおりにスペルすることはあります。

I am going to → I'm gonna
I want to → I wanna
I have got to → I gotta
I love you → I luv

実はアメリカには読み書きができない人が結構な割合でいるそうです。 一部のインテリ層の使う言葉と一般庶民が使う言葉の乖離はどの時代、どの国にも見られるわけです。 したがって乖離したスペルをベースにカタカナ発音してしまえば、 ますますアメリカ人の発音とかけ離れた発音になってしまうわけです。

フォニックス(発音記号)は英語の発音通りにスペルした、いわば英語のひらがなのようなものです。
発音がよくわからない初めての単語に出会ったら、まずYouTubeなどで発音を聞きます。 それでも曖昧な場合は、発音記号で正しい発音を確認します。

qiita.com


ビジネス英語ランキング