TOEIC900でも英語が話せない日本人へ。まだワンチャンあるよ

映画やドラマのモゴモゴ英語が聞き取れない謎を教えます。

IT分野の英語に限定すれば英語は簡単になります。

英会話学校で何かのトピックについて、例えば最近起きた事件、芸能ニュースとか、旅行のことなど、 ディスカッションした経験が少しはあるかと思います。 話のテーマによって英語がスラスラと出てくるときもあれば、全く言葉に詰まることもあるのではないでしょうか? 大抵このようなときは、仮に日本語でも話したとしても言葉に詰まる確率が高いです。 私たちエンジニアであれば、コンピュータの話なら良いですが、トランプ大統領の外交政策や日本経済に関してそれほど興味も知識もないですよね。 つまり、英語以前に話題に関しての知識不足が原因で話せないことがよくあるのです。 これは英語初級者が陥りやすい罠なのですが、知識不足と英語力不足をごっちゃにしてしまうのです。 日本語で話せないことは英語ではなおさら話すのは難しいのです。以前、日本に出張に来た外国人を観光案内に連れて行ったことがあるのですが、 日本の歴史を忘れてしまって説明に大変苦労した記憶があります。

人工知能の難問の1つにフレーム問題というものがあります。 囲碁の世界ではAlpahGoが人間のプロ囲碁棋士を破りましたが、 コンピュータは囲碁のようにルールが明確に定義してある場合、その能力を最大限に発揮します。 逆にルールが曖昧である場合、考慮する処理パターンが膨大に発散し、現代のコンピュータの処理能力の限界を超えてしまいます。 そのを防ぐためにフレームという枠で問題の対象を限定し計算量を減らすことができます。 例えば、画像認識であれば、動物、建物、自動車など問題に特化したモデルを作成すると少しの学習データでも精度が上がります。

逆に人間はフレームを明確に設定しなくても柔軟に物事を判断することができます。 「私は動物を見分けることだけで頭が一杯で、自動車まで見分ける余裕がありません。」などと言う人はいないでしょう。 正確に識別することは無理ですが、なんとなく見分けることはできてしまうのが人間の不思議なところです。 特に日本人は物事を白黒はっきりせずに曖昧にします。コンピュータシステムの仕様書でもふわっとした感じのものが多いですね。 仕様書、設計書もざっくりしたものが多く行間を読む必要があります。 その曖昧さゆえにプロジェクトの進行と共に仕様が膨れ上がったり、お客さんとの認識齟齬などのトラブルが発生します。 コンピュータはフレームの枠内で完璧な仕事をしてくれます。 その一方で、フレームから外れた問題に対しては全く対処できないことになります。

話を英語に戻しますと、このフレーム問題を利用し、問題の対象領域を限定することで、 英語学習の負荷を下げ、見かけの英語力を向上することができるのです。 つまり、英語脳フレームをIT分野に限定してしまうのです。 別の言い方をすれば、IT以外はバッサリと捨ててしまうのです。 英語初級者がよくやる間違いは、日本語脳フレーム全てをそのまま英語脳フレームにマッピングしようとするのです。 そして日本語脳フレームでもカバーしきれていない政治、経済、歴史などに英語フレームを広げてしまうのです。

幼児期に英語を学ぶのが効果的なのは、もちろん脳細胞が成長期であることが理由ですが、 幼児のうちは日本語脳フレームがとても狭いので英語脳フレームへのマッピングが楽なのも理由の1つと私は思います。 政治、経済、歴史に興味がある幼児はいないでしょう。 せいぜい両親や保育園の先生、アニメ、お菓子など、それが幼児の世界すべてなのです。 そのため日本語脳フレームの全てを英語脳フレームにマッピングするのはとても簡単なのです。 そして日本語と英語の両フレームを同時進行で拡張して行くのがとても効率が良いのです。 日本語をちゃんと覚えてから外国語を学ぶべきという意見もありますが、それはとても効率が悪いのです。 歳をとれば取るほど語学を学ぶのが難しくなるのは、日本語脳フレームがとてつもなく広がってしまったからです。 そして頭のいい人ほど、年齢や経験値が高い人ほど、語学の習得は難しくなります。 それは日本語脳フレームがあまりにも広大なため、普通の人よりもカバーする領域が多いためです。 そして、頭のいい人ほどフレームを狭めることにプライドが許さないのです。 一方で、あまり頭のよくない人というと語弊がありますが、単純な人は考え過ぎないので語学の習得が早いわけです。

私がまだ英語初級者であった頃、よくCNNを見たり、海外ドラマをみて英語の勉強をしていました。 大統領のスピーチとかよく聞いたりもしてました。 News Weekを英語で読んだり、日本語脳フレーム限界ギリギリまで英語脳フレームを広げようとしていました。 今思うとあの情熱と時間をもっと違うことに使っていればと後悔しています。

IT領域だけに英語脳フレームを狭めることで、英語の学習量を減らし最大の効果をあげることができるのです。


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