カタカナ英語では英語の歌は歌えない。曖昧母音(シュワ)をマスターしよう。
みなさん、カラオケで英語の歌にチャレンジしたことはあるでしょうか?
カタカナ英語発音だと、ちょー早口で歌わないとメロディが速すぎて歌詞が追いつきませんね。音を詰め込みすぎてラップのようになってしまいます。
英語の歌をリズムよくメロディに乗せて歌うためには曖昧母音をマスターする必要があります。英語ではシュワ(Schwa)と言います。
モヤっとした、アイウエオの区別がつかない、はっきりしない母音です。
アメリカ人がとても早口で英語を話せるのは、曖昧母音で省エネ走行しているからです。
曖昧母音で話すと、息も長く続き、早口で話せるのです。
英語の発音は口を大きく開け、複式呼吸で発音する、<- これ半分嘘
ビデオの左側の男性の英語、聞き取れますか?
とてもボソボソとした喉の奥から発する低音ボイスです。口もほとんど開きませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=Qd2Kh80ZK6k&feature=youtu.be&list=PL0BAwa0pBqg7-SXpr9H_-89XI5i8SfJ7a
ところで彼の英語は、コメントにもありますが、イーロンマスクの声によく似ています。
ほとんどのアメリカ人はこのようにボソボソ英語で話します。
CNNのニュースキャスターのように
口を大きく開け大きな声で話す人は稀なのです。
映画やドラマで、恋人たちが愛を囁いているとき、エイリアンに襲われて隠れているときはとてもボソボソした、ささやくような発音になります。
映画の中で、ニュース番組の映像が流れ、ニュースキャスターが話している英語だけクリアに聞こえる、なんてことはないでしょうか?
日本人だって曖昧な発音をしている
みなさん、朝、出社して同僚に挨拶してますか?
おはようございます!
と、滑舌よく元気に発音するのは、入社初日だけでしょう。
はよ〜
ザマース
と、ダレた感じで言いいますよね? 眠いですし。
日本人だって、適当に発音しているのです。
なぜ、英語を話すときだけ、きちんと発音するのでしょうか?
メロディさえ合っていれば、bananaの発音は、バナーナ、ブナーナ、どっちでも良い
ブーナナはダメです。
バナナの発音は、真ん中のナにアクセントを置きます。
真ん中の a にアクセントが置き、それ以外の a は曖昧母音になります。
ですから、ブナーナ、でも通じるのです。
computer コンピュータ、カンピュータ、クンピュータ
エンジニアの一部に英語の発音を正確にカタカナで表現しようとする宗派がいます。
不毛な議論をしてたりします。
しかし、英語はメロディが大切で、個々の音はどうだっていいのです。
大切なことは、pu(ピューの)所にアクセントを置くことなのです。
co は、コでもカでもクでも、どれでもない、判別のつかない曖昧な母音になるのです。
そもそも、イギリス人とアメリカ人で発音は違うのです。
ですが、イギリス英語が聞き取れないアメリカ人はいませんし、その逆もいません。
なぜ発音が違うのに聞き取れるのでしょうか?
それは、メロディが同じだからです。
アメリカ人は音の塊で言葉を認識しているのです。
インド人も、RやTHの音にとても癖があります。
ですが、慣れれば大体聞き取りはできるのです。(中にはメロディが崩れている人もいるので注意)
電話口で、名前を聞かれ、自分の名前が相手に伝わらなかったとき
『さ い と う です。』
と、一文字づつ発音しますね。モノマネではないです。
英語だとこれができません。
『My first name is マ イ ケ ル』
とは英語で言えないのです。
なぜなら、マにアクセントを置き、イケル、は曖昧に発音するからです。
1つ1つの音に分解できないのです。
これは音節(シラブル)といいます。またいつか説明したいと思います。
曖昧母音があるからその分、子音が目立つ
アメリカ人はチャットなどで、全部タイプするのが面倒なとき子音だけタイプすることがあります。
latter -> ltr
tomorrow -> tmrw
thanks -> thx
アメリカ人には、比較級のthan をthenとスペル間違える人が結構います。
なぜなら発音的に、than の a はeに近い曖昧母音で発音するからです。
そのため e と勘違いしてしまうのです。
英語は、曖昧母音、アクセントを置く母音、子音の3つの音を使ってメロディを作ります。
カタカナ英語では、この3つがはっきりしないのです。だから通じないのです。
曖昧母音の発声の仕方は?
ビデオにあるように、口をゆるく開き、喉をリラックスさせ、喉の奥からアとオの中間の音を出します。ため息のような、ハァ、のような音です。
なんか母音っぽい音が出てるな、程度な感じで出します。
アクセントを置く母音と曖昧母音を意識して使い分けましょう。
曖昧子音もあるの?
あります。
特にアメリカ人はT音を手抜きして発音します。
T音は、D音やN音に変化します。
子音の発音については、後日説明したいと思います。
接続子、前置詞、助動詞、冠詞は全て曖昧母音で発音する
英語では、名詞と動詞が重要です。名詞と動詞をきちんと発音すれば、そのほかの単語は聞き取れなくても大体意味は通じるからです。
I got a book on the net.
I got the book in a net.
got book net の3語の発音をしっかりすれば通じるのです。
and, or
but, so
with, in, on, for,
can, will
a, the
これらは曖昧母音で発音されるので、英語の初心者にはほとんど聞き取ることはできません。が、ちゃんと曖昧母音で発音しています。
I will
の発音を、ほとんどの日本人は
アイ ウィル
と発音しますが、
i は曖昧母音なので、イではなくォです。
アォと発音するのです。
日本人が全力で発音している曖昧母音
git, cut, fit, bit, sit
などは曖昧母音で発音します。
ギット、ではなく、ギェ、のようになります。
語尾のT音は発音しません。