アリババのジャック・マーと中国語発音から英語リスニングを学ぶ
中国、アリババ創業者のジャック・マー です。
アリババは資産総額でフェースブックについで世界6位です。
アリババの初期のビジネスは簡単に言えば、企業向けのショッピングサイトです。
IT、ハイテクの世界では、中国は日本よりずっと先をいってしまっているのです。
日本は、人工知能、ドローン、中国に完全に遅れを取ってしまいました。
実は、ジャックの英語を聞くのは初めてでした。
そして、大変驚きました。彼の英語はめちゃうまいです。
もちろん、中国人特有のアクセント
子音を強く叩き、全体的にハイピッチな英語ではあります。
アメリカ人は通常、internetのT音を飲み込み
発音しませんが
ジャックはっきりとT音を発音しています。
少し、イギリス英語っぽさがあるかもしれません。
中国語の発音も、息と舌を使って発音しますので
かなりの音が英語と共通しています。
ジャックの発音は、ヒス音という、空気がピューと漏れ出る音がよく聞こえます。
息を強く吐きながら発音しているのがよく分かります。
ジャック少年は12才頃から9年間、近所のシャングリラホテルに宿泊している外国人相手に無料の観光案内をして英語を覚えたそうです。
1972年に、リチャード・ニクソンがアメリカ大統領として初めて中国を訪問したのをきっかけに、ジャックの故郷、杭州へ外国人がたくさん訪れるようになったようです。
当時、インターネットどころか、英語の本もなかったそうです。
私は逆にそれがよかったのではと思います。
考えてみてください。
アメリカに生まれれば、変な話、ギャングだって英語は喋れるのです。
日本人の問題点は、勉強のしすぎ、です。真面目すぎるのです。
知識ばかり詰め込んでしまい、頭でっかちになっている、のです。
英語は話さないと上手くなりません。
ジャック少年は机の上ではなく
ホテルまで自転車で通い、生身の人間から英語を学んだのです。
中国語と英語の発音は共通点があります。
息と舌と歯を使います。
中国語の舌歯音(ぜっしおん)の Sの発音は英語発音によく似ています。
舌と歯で息の出口を狭めて、空気が、スースー、こすれる音を出します。
おっさんが、爪楊枝で歯をシーシーさせるような感じです。
舌尖音(ぜっせんおん)は、そのまま英語のD, T, N音です。
舌を上の歯茎の裏に打ち付けて、空気を弾く音です。
特に、T音が強く叩かれます。これはジャックの英語の発音からも
internetのT音を強く発音していることから分かります。
英語はT音とS音をよく使いますので、初心者のかたはまずこの2つの音を練習しましょう。
ジャックのT音とS音を聞いて見ましょう。
0:57 internet
通常、アメリカ人が高速で話すときはT音を発音しません。
inerne インナーネッ のように発音します。
center も、セナー のように発音します。
ただし、あくまで高速で話すアメリカ人で起きる自然現象ですので
我々日本人はちゃんとT音を発音するようにしましょう。
and で文章をつなげていくところですが
アメリカ人は、アッシュ音をよく使います。
and のところで、アーンとためを作りますが、ジャックは曖昧母音で発音しています。
そのため、少しセカセカした窮屈なメロディになっています。
この傾向はインド人の発音にも見られます。
アジア系の英語発音は
ド ド ド
といった、単調なメロディになりやすいです。
アメリカ人のメロディは
ペー ラペラ ペー ラペラ
のようにペーにアクセントを置き、ラペラをさらっと流します。
日本人も早口でセカセカ、英語を話す人が多いです。
もう1つの理由として、発音に自身がないので
発音を誤魔化すために、英語っぽく
もごもご発音してしまうことがよくあります。
アメリカ人が曖昧母音でもごもごさせて発音するのとは
全く違うので、それは絶対にやめましょう。
3:58 My mom always said life was like a box of chocolates. You never know what you're gonna get.
トムハンクス主演の名作、映画フォレスト・ガンプでの有名なセリフです。
アメリカ人なら、ここでタメを作り、ゆっくりと発音するとこですが
ジャックはせかせかと話しています。
実際のシーンです。
後半の部分、チョコレートを食べながらもごもご発音しているので
聞き取りずらいですが、メロディがしっかりしているので
ネイティブなら問題なく聞き取れます。
stay fool, stay foolish
おそらく、スティーブ・ジョブスのスタンフォードでの伝説のスピーチの引用と思いますが、ジョブスは正しくは
Stay hungry. Stay foolish. と最後を締めくくっています。
少し長くなってきたので、次回のブログにて、ジョブスの英語をリスニングします。
最後に、英語初級者のかたはネイティブではない人の英語でリスリングの勉強をしてはいけません。
中国人やインド人のメロディはアメリカ人のメロディとは違います。
まずは正しいメロディを身につけ、そのあとで中国人、インド人の英語にチャレンジしてください。